根岸伸皇のノーベル賞受賞者解説ブログ!

ノーベル賞受賞者の功績をわかりやすく解説するブログです!

根岸伸皇とダニエル・シェヒトマンについて

根岸伸皇です。

さてダニエル・シェヒトマンの関係について、

授業で、準結晶化について調べていく時に色々と興味を引かれて

論文まで読むようになりました。

 

ノーベル賞は、化学賞というより、物理学賞の候補者としてみなされていた。ノーベル賞の前哨たる1999年ウルフ賞を受賞時は、物理部門での受賞だった。専門も化学というわけではなく、むしろ物性物理である。論文もほとんど物理関係の雑誌に投稿している。しかし分野の区分は瑣末な問題であり、受賞対象となった研究が純粋物理、純粋化学でなければならない理由はどこにもない。ノーベル賞に値するほどの研究は、分野を飛び越えてサイエンスたりえるべきで、準結晶がそれに資するすばらしい発見であることには疑いがない。

2. 発表当時は結晶学の根本を覆す発見であったため、受け入れられずかなりの批判にあっている。かのライナス・ポーリングも「準結晶などあるはずがない、あるのは”科学者もどき(quasi-scientist)”だけだ」と痛烈なコメントを残した。シェヒトマンの所属機関長は「もういちど結晶学の教科書を勉強しなおしたらどうだ?」とまで彼に言った。